- USB-C to USB-A変換アダプターは危険!
- デバイスを故障させる“規格外”な仕様!
- 正規のUSB-C変換アダプターは2種類だけ!
CをAに変換してはいけない!
Amazonなどを見てると、USB Type-CをUSB Type-Aに変換するアダプターが売られています。これ、USBの“規格違反”なので使うと危険ですぞ。
怖いことに、有名なメーカーからも出ていたり…。
やはり、USB Type-Cの規格自体がややこしいのもありそうですね。
使うと故障するっていうのが、かなり物騒やんね…。
Contents
USB-C to USB-Aの変換は規格外
最初に注意喚起として大きな声で言いたいのですが、
USB Type-C(レセプタクル) to USB Type-A(プラグ)
という形状のUSB変換アダプターは“絶対に”使ってはダメです!
ほんとにほんとにダメだからねっ!
変換アダプターについての一応の説明ですが、今回のものはUSB Type-CをUSB Type-Aにするアダプターのことです。
また、この『レセプタクル』というのは、一般的にいう“メス側”のこと。USB関係では頻出の用語なので、 レセプタクル = メス と覚えておくと便利です。
USB Type-Cケーブルの片側をUSB Type-Aに変換できるなら、かなり便利そうなアダプターっぽいんやけど…!?
ダメよ~ダメダメっ!(激古ギャグ)
USB Type-CをUSB Type-Aに変換するのは、“規格外”だから危険なんだよ〜。
規格外の変換アダプターが危険な理由
この規格外のUSB Type-CをUSB Type-Aに変換してしまうアダプターにより、
USB Type-A to USB Type-Aケーブル
という本来あってはならない、両端が“A”なケーブルが生まれてしまうわけです。これが思っている以上に危険。
両端がUSB Type-Aは、いかにも恐ろしそうですわね…。
そもそも、USB Type-Cが両端“C”でもOKな理由は、『デュアルロールデバイス(Dual-Role Device)』という機能があるからです。この機能は、接続先がホストなのかデバイスなのかを判断し、動的に切り替えることができるもの。これがあるから、USB Type-C to USB Type-Cケーブルは、本来ありえない組み合わせであるPC同士を接続しても、PCが故障したりすることはないのです。
しかし、今回の規格違反のアダプターから生まれてしまった、USB Type-A to USB Type-Aケーブルには、デュアルロールデバイスやUSB On-The-Go(USB OTG)のような動的にホストを認識する機能が備わっていません。
なので、両端USB Type-Aなケーブルを仮にPC同士につないでしまった場合、PCが破損する場合があり非常に危険なのです。また、USB充電器と接続した場合は、ホスト側のUSB Type-A端子に高電流が流れる可能性があり、こちらも危険です。
要するに、両端USB Type-Aケーブルは本来あってはならないものだし、使うとかなり危険ってことだねー!
両端USB Type-Cケーブルに、変換アダプターを使ってUSB Type-A to USB Type-CケーブルにするのもNGということですか?
あ、それもダメだからねっ!
そもそも、USB Type-CをUSB Type-Aに変換すること自体、USB-IFは認めてないんだよー。
USB-Cの正規変換アダプターは2つだけ
メス(レセプタクル) | オス(プラグ) |
Micro USB Micro-B | USB Type-C |
USB Type-A | USB Type-C |
USB-IFが定めたUSB Type-Cの変換仕様。
USB Type-C Cable and Connector Specificationというドキュメントの25頁に記載されている内容を分かりやすくしたのが上表です。さらに細かい仕様についてはUSB-IF(全文英語)をご覧ください。
そもそも“C→A”がUSB Type-Cの変換アダプターの想定外だから、ダメなものはダメってことだねっ。
USB-C変換アダプターの組み合わせ
OKな組み合わせ
メス(レセプタクル) | オス(プラグ) |
Micro USB Micro-B | USB Type-C |
USB Type-A | USB Type-C |
USB Type-Cで変換OKな組み合わせ。
繰り返しになりますが、上表の組み合わせがUSB Type-Cの変換アダプターとして“規格内”のものです。
Micro-B to USB-C変換アダプター
Ankerの『Anker USB-C & Micro USB アダプタ』は、Micro USB Micro-BをUSB Type-Cに変換するアダプター。56kΩプルアップ抵抗に対応しているしっかりした製品。
USB-A to USB-C変換アダプター
老舗のBelkin『3.0 USB-C to USB-A アダプター』は、USB Type-AをUSB Type-Cに変換するアダプター。ちゃんとUSB-IF認証済の信頼できる製品。
NGな組み合わせ
メス(レセプタクル) | オス(プラグ) |
USB Type-C | USB Type-A |
USB Type-C | USB Type-B |
USB Type-C | Mini USB |
USB Type-C | Micro USB |
USB Type-Cで変換NGな組み合わせ。
こちらの組み合わせは、たとえ売っていたとしても“規格違反”にあたるので、基本的に買わない・使わないことを推奨します。
わりと有名なメーカーからも、上表の規格外USB Type-C変換アダプターが出てるけど、規格外なのは規格外だからねー!
そんなに「規格外」を連呼しなくても…。
まぁ、注意喚起ですからね。仕方ないです。
まとめ「USB-CをUSB-○○に変換することはできない」
USB Type-C to USB Type-A変換アダプターが、規格外だから危険という話しをしてきました。これはデバイスが故障する可能性があるので、使わないほうが無難です。
そして、読んでいけば分かるように、USB Type-C(レセプタクル)をUSB Type-○○(プラグ)に変換するアダプターは規格上存在してはいけないものです。不便ですが、素直に規格内のケーブルか変換アダプターを使いましょう。
念押しだけど、
- USB Type-A to USB Type-C
- Micro USB Micro-B to USB Type-C
だけが、USB Type-Cで規定されている変換だからねっ!注意だぞっ!!
この記事で紹介したガジェット
おまけ
そもそも、『USB Type-C』そのものの規格自体が“大きすぎる”のも要因のひとつだと思うんだよねー。マルチすぎたっていうか…。
C規格の仕様書自体、かなりのページ数ですからね。
作るほうも使うほうも、便利なようで大変って感じやね。
規格に幅を持たせすぎたんだろうねー。
おわり