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★図解★ROMとは?—初心者向けに意味・役割・種類一覧を一挙に解説!

★図解★ROMとは?—初心者向けに意味・役割・種類一覧を一挙に解説!

記事のポイント

  • ROMとは読み取り専用メモリーのこと!
  • ROMはデータを保管する本棚!
  • 実はHDD・SSD・eMMCはROMではない!

HDDはROMだけどROMじゃない?

スマホやPCのスペック表で見かける『ROM』という言葉。ROMの意味を知っているようで知らない…ことも多いので、初心者向けにROMとは何かを解説します。

二条ねこ

読むと分かる、ROMの定義と利用の曖昧さっ!

砂瀧えり

それって…どういうことなん?

二条ねこ

意外と適当ってことなんだよー!

『ROM』とは?

ROMとはRead Only Memoryの略。

そもそも、『ROM』とは『Read Only Memoryリードオンリーメモリーの略称です。コンピューターの5大装置に当てはめると『記憶装置(補助記憶装置)』に位置します。

ROM = リードオンリーメモリー …つまり、日本語に変換すると“読み取り専用のメモリー”ということになります。定義としては、文字どおり“読み取り専用”なのですが、いつの間にか大義でのROMとして使われることが多くなりました。これはまたのちほど…。

砂瀧えり

「大義でのROM」って?

二条ねこ

まぁ、ROMって言葉が便利だったってことなんだよねー。

ROMの役割

ROMはデータを永続的に保存しておく“本棚”だぞ!ROMはデータを永続的に保存しておく“本棚”だぞ!

このROMの役割を簡単にまとめてしまうと、データを永続的に保存しておける“本棚”や“書庫”のようなものです。

以前解説したRAMは『揮発性メモリ』といい、デバイスの電源オフでデータが消滅してしまうものでした。しかし、このROMは『不揮発性メモリ』といい、デバイスの電源をオフにしてもデータが消えることはありません。

なので、スマホやパソコンのOSデータや、WordやExcelのデータ、ソフトウェア…これらはすべてROMの中に保存されています。要するに、ROMはすーっごい大切な役割を果たしてくれているのです。

まの

ROM(本棚)からRAM(机)に持ってきて作業するイメージですね?

二条ねこ

そうそうっ!
それで作業をするのがCPUってことですな〜♪

ROMの種類一覧

ROMと呼ばれているストレージの種類一覧。ROMと呼ばれているストレージの種類一覧。

私たちが一般的に『ROM』と呼称しているのは、『HDD』『SSD』『eMMC』『CD-ROM』『DVD-ROM』『BD-ROM』の6つでしょう。定義の受け取り方によっては変わってきますが、ここでは便宜的に頻出するものをピックアップしています。

  読み込み 書き込み
HDD
SSD
eMMC
CD-ROM -
DVD-ROM -
BD-ROM -

ROMと呼ばれる種類一覧表。

そんな6つのROMを、こんな感じの表にまとめてみました。

砂瀧えり

あ…あれ?
ROMって“読み取り専用”じゃなかったん?

二条ねこ

そこがトラップなんですなー。

そうです。ROMの定義からすると、HDDもSSDもeMMCもぜーんぶ矛盾しています。ただ、このツッコミはあとにするので、ここでは「そういうもの」として受け入れてください。(でないと進まないぞ)

二条ねこ

とりあえず、ROMの種類をひとつひとつ見ていくぞー!

ストレージ属

HDD

HDD

利用されているデバイス

  • デスクトップパソコン
  • ノートパソコン

ROMの代表格といえば、ご存知『HDD』があります。HDDはHard Disk Driveハードディスクドライブの略称です。

構造としては、中にはいっている円盤部分(プラッタ)を磁気ヘッドが読み取ってデータを読み書きしていく感じ。イメージとしては、レコードに近いとも言われます。ROMの中でも比較的大容量化が容易な分類ですが、物理的に回転する機構なので、衝撃に弱いというデメリットもあります。

二条ねこ

ちなみに、

  • Disk:磁気ディスク
  • Disc:光学ディスク

なんだよー!

まの

同じ“ディスク”でも、微妙にスペルが異なっているのですね。

SSD

SSD

利用されているデバイス

  • デスクトップパソコン
  • ノートパソコン
  • タブレット

こちらもROMの中では有名なのが『SSD』。SSDはSolid State Driveソリッドステートドライブの略称です。

仕組みとしては、NAND型メモリーコントローラーというCPUのような役割を持っている部品が、NAND型フラッシュメモリーという部品にデータを読み書きしていく感じ。要は、チップにデータを読み書きしているということ。

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eMMC

eMMC

利用されているデバイス

  • ノートパソコン
  • タブレット
  • スマートフォン
  • 携帯音楽プレーヤー

おそらく、ストレージ系ROMの中でもマイナーなのが、この『eMMC』というもの。このeMMCとはEmbedded Multi Media Cardエンベッドマルチメディアカードの略称…ピンと来ないですね。

構造はかなり単純で、NAND型フラッシュメモリーと制御回路から成り立っています。その見た目は1枚のチップそのもの。eMMCは聞き慣れない言葉かもしれませんが、スマートフォンやタブレットで使われているので、現在の私たちにとっては一番利用頻度の高いROMと言えるかもしれません。

光ディスク属

CD-ROM

CD-ROM

実はひとくちに『CD』といっても、さまざまな種類があり、

  • CD-ROM(読み取り専用CD)
  • CD-DA(音楽CD)
  • CD-R(書き込み可能CD)
  • CD-RW(書き込み消去可能CD)

が存在しています。

上記を見てもらえば分かるように、しっかり定義どおりなROMは『CD-ROM』で、CD-RやCD-RWは書き込み可能なので、ROMではありません。音楽CDである『CD-DA』も読み取り(音楽を聞く)しかできないのでROMと言えます。

なお、CD-ROMはデータの正確性と検索性重視なCDで、CD-DAは音質を重視したCDになっています。なので、CDショップで私たちが購入しているCDは、『CD-DA』ということになります。

DVD-ROM

DVD-ROM

CDの流れからして当然のように、『DVD』にもさまざまな種類があり、

  • DVD-ROM(読み取り専用DVD)
  • DVD-R(書き込み可能DVD)
  • DVD-R DL(書き込み可能DVD)
  • DVD-RW(書き込み消去可能DVD)
  • DVD+R(書き込み可能DVD)
  • DVD+R DL(書き込み可能DVD)
  • DVD+RW(書き込み消去可能DVD)
  • DVD-RAM(書き込み消去可能DVD)

が存在しています。

CDの項で分かるように、『DVD-ROM』だけが読み取り専用なので、ROMと言えます。ちなみに、DVDにはデータ用とビデオ用の2種類が存在し、その違いはCPRMという著作権保護のコピー制御の有無(当然、ビデオ用のDVDにCPRM機能がある)です。

二条ねこ

映画のDVDは、『DVD-Video』っていう規格で保存されてるんだよー!

BD-ROM

BD-ROM

お察しのとおり、CD・DVDと同じで『Blu-ray Disc』にもさまざまな種類があり、

  • BD-ROM(読み取り専用Blu-ray Disc)
  • BD-R(書き込み可能Blu-ray Disc)
  • BD-R XL(書き込み可能Blu-ray Disc)
  • BD-RE(書き込み消去可能Blu-ray Disc)
  • BD-RE XL(書き込み消去可能Blu-ray Disc)

が存在しています。

当然ですが、『BD-ROM』だけが読み取り専用なので、ROMと言えるわけです。

ちなみに、DVDではCPRMの有無で、データ用とビデオ用の区別がありましたが、Blu-ray Discにはありません。Blu-ray Discもデータ用とビデオ用と区別されて市販されていますが、実は中身は一緒だったりします。

二条ねこ

光ディスクも種類が多いのであーる…。

まの

ここも今後、まとめていく必要がありそうですね。

補足

HDD・SSD・eMMC ≠ ROM

実は、HDDもSSDもeMMCも厳密にはROMではない!実は、HDDもSSDもeMMCも厳密にはROMではない!

ここまでの説明で分かるように、ROMは読み取りしかできないはず。なのに、書き込みも可能なHDDやSSDまでROM扱いされているのが現状です。

なので、ROMの定義どおりにいくならば、HDDもSSDもeMMCも…“ROMではない”ということになります。グルーピングとしては、補助記憶装置やストレージと言ったほうが正しいということです。

まの

スマホやパソコンのスペック表にも「ROM」と記載されてますからね。

砂瀧えり

じゃあ、間違った表記がずーっと続いてる理由って何やろ?

二条ねこ

完全に“便宜上”ってことだろうね〜。

厳密にいうと、SSDはROMの一種…という屁理屈は別として、結局のところ、HDDもSSDも「ROM」と表記したほうが収まりが良かったということです。なので、本質的には間違っているが、現実的には間違いではない…ということ。ユーザー側が脳内変換してうまく納得しろということかもしれません。

ROMと海外では記載しない

HDDやSSDがROMではないのに、ROMと記載されている話ついでに、海外でのROM表記事情を書いておきます。

実は、海外では前述したようなことはなく、HDDもSSDも「ROM」と書いたりは基本的にはしません。つまり、日本ならではの書き方だったということです。

海外ではHDDなどを「ROM」とは記載しない。海外ではHDDなどを「ROM」とは記載しない。

海外でも補助記憶装置の表記

  • Storage(ストレージ)
  • Internal Storage(内部ストレージ)
  • Built-in Storage(組込ストレージ)
  • Flash Memory(フラッシュメモリー)

海外での補助記憶装置(HDDやSSD)の表記は上記のとおり。もちろん、Webサイトや雑誌によってブレはありますが、基本的にはこういう表記になっているはず。

まの

ということは、日本でも「内部ストレージ」とか「ストレージ」と呼ぶのがよさそうですね。

二条ねこ

ROMの定義どおりにいくなら、そう呼ぶのが適切だろうねー。まぁ、今さら戻れないって感じだとは思うけど…。

砂瀧えり

間違ってる呼び方が公式になってるってのも、気持ち悪い感じやんね。

まとめ「データを保存しているのがROMだ!」

まとめ「データを保存しているのがROMだ!」

まとめると、ROMの本来の意味としては“読み取り専用”の記憶装置ですが、日本では本来ROMではないHDDやSSDまで、ROM扱いされているということ。ただ、これを気にしてはいけない(厳密には気にするべき)ということでしょう。

データを永続的に保存しているのがROMですが、
HDD・SSD・eMMC ≠ ROM
CD-ROM・DVD-ROM・BD-ROM = ROM
と認識しておけばOKということです。

二条ねこ

便宜的って便利な言葉だよねー。

この記事で紹介したガジェット

おまけ

二条ねこ

非常にややこしいROM事情ですなー。

まの

日本だけ…ですがね。

砂瀧えり

誰が最初にHDDとかSSDをROM扱いしたんやろうね?

二条ねこ

うーん…それって戦犯探しっ!?

まの

うん、そういうのはよしましょう。

おわり