- 脱Adobeに向けて代替ソフトを探してみた!
- 実務度合いによるけど代替は可能!
- 脱Adobeは脱サブスクリプションでもある!
Adobe好き。でも、第2の選択肢を…。
写真編集〜デザイン〜プロトタイプ作成〜コーディング…と、Adobeを使わない日はないくらいなのですが、Adobeに縛られ続けるのも怖い…なので、真面目に代替ソフトを探してみました。
即辞めるとは思ってないけど、移行できる下準備はしておこうっ!
CCの旧バージョンDL不可問題とか、台数制限の変更とか、規約変更への対応策も考えておかねばですものね。
…そうなんだよねー。
Contents
はじめに
Adobe CCのアプリ分類
- Photoshop:画像作成・ラスター絵を描く
- Lightroom:写真管理・RAW現像
- Lightroom Classic:写真管理・RAW現像
- Illustrator:ベクター系デザイン作成
- InDesign:DTPデザイン作成
- Acrobat DC:PDFの作成・編集
- Dreamweaver:Webオーサリング
- Animate:HTMLアニメーション作成
- Premiere Pro:動画編集・動画作成
- After Effects:動画エフェクト作成
- Audition:オーディオエディター
- InCopy:DTP編集
- Character Animator:アニメーション作成
- Adobe XD:プロトタイプ作成
- Dimension:3D画像作成
とりあえず、『Adobe Creative Cloud』で提供されているアプリケーション(パソコン版)を調べて、分類してみました。いつの間にかアプリケーションが増えていて、網羅をするのが難しいことに気がつく…。
私は動画系のお仕事はしないから、余計にそっち方面が疎いあーる…。
フォトプラン | 単体プラン | コンプリートプラン | |
月額料金 | 980円 | 2,480円 | 5,680円 |
デスクトップアプリ | 3 | 1 | すべて |
モバイルアプリ | すべて | すべて | すべて |
Photoshop | ○ | ○ | ○ |
Lightroom | ○ | - | ○ |
Lightroom Classic | ○ | - | ○ |
Illustrator | - | ○ | ○ |
InDesign | - | ○ | ○ |
Acrobat DC | - | ○ | ○ |
Dreamweaver | - | ○ | ○ |
Animate | - | ○ | ○ |
Premiere Pro | - | ○ | ○ |
After Effects | - | ○ | ○ |
Audition | - | ○ | ○ |
InCopy | - | ○ | ○ |
Character Animator | - | - | ○ |
Adobe XD | - | ○ | ○ |
Dimension | - | ○ | ○ |
モバイル版(iOS・Android)を含めるともう少し増えますが、実務で使う場合はパソコン版がほとんどでしょう。
今回は“脱Adobe”というテーマで記事を進めていくわけですが、これらのアプリケーション群が5,680円/月(コンプリートプラン)で使えると考えると、決して高くない価格設定ではない気もします。
世の中には自動机という、ちょーお高いサブスク地獄もあるのであーるっ!それに比べれば、Adobe氏はリーズナブル…だよね!?
3DCG製作者は大変ですよね。
代替ソフトウェア
Adobe | 代替ソフト |
Photoshop | Affinity Photo GIMP |
Illustrator | Affinity Designer Inkscape |
InDesign | Affinity Publisher |
Adobe XD | Affinity Publisher Sketch Figma |
Lightroom | darktable |
Dreamweaver | Brackets Atom WebStorm Visual Studio Code |
Premiere Pro | Final Cut Pro X DaVinci Resolve |
After Effects | Motion DaVinci Resolve |
脱Adobeと代替ソフトウェア群。
Adobe Creative Cloudの数あるアプリケーション群の中でも、特に必要度が高いものだけピックアップし、代替ソフトを考えてみました。
いくつか代替ソフトをエントリーしたものに関しては、その中でも良さそうなのをピックアップしてみたぞー!
Photoshop → Affinity Photo
Photoshopの代替ソフトとして、もっとも近いのがSerifの『Affinity Photo』が個人的最有力候補。もうすでにご存知の人も多いかも!?
Affinity Photo 1.5 is here, for macOS AND WINDOWS! - Vimeo
すべてがすべてPhotoshopの代替となるかと聞かれれば…「うーん」な感じですが、Photoshopよりも軽快に動作してくれる(Adobeが重すぎるだけ)ので、全然乗り換えてもアリだと思います。海外でのユーザー数も非常に多く、Photoshopに似ているので、学習コスト低めなのも良き。
iPadOSだと、iPad版Photoshopよりも、iPad版Affinity Photoのほうが…使えるっ!
Illustrator → Affinity Designer
Illustratorの代替ソフトとして、もっとも近いのがSerifの『Affinity Designer』になるはず。はい、さっきと同じSerifさんの製品。
Affinity Designer 1.5 Overview - Viemo
Illustratorばっかり触っている私的に、Affinity Designerはちょっと物足りない感(縦書き・禁則処理が微妙)がある感じ。個人的なイメージだと、DTP業務をしないならAffinity Designerが代替ソフトとして有用な気がします。
他社とやり取りするなら、余計にIllustrator縛りが出ちゃうよねー。
InDesign → Affinity Publisher
InDesignの代替ソフトとして、もっとも近いのが『Affinity Publisher』になるはず。そうです、またまたSerifさん。Serif…すごい。
Affinity Publisher – the next generation of professional publishing software - Viemo
すっかり出版系業務から離れてしまって、InDesignを触らなくなってしまって何とも…な感じになってしまいますが、Affinity Designerも代替ソフトとして良きな印象。
特にRAWデータを直接挿入できるところとか、Affinity PhotoやAffinity Designerとの連携のしやすさとか。自社や個人の利用で完結するなら、Affinity Designerを代替ソフトとして大丈夫そうな気がします。
Adobe XD → Sketch
Adobe XDの代替ソフトとしては、先発かつ定番の『Sketch』をおすすめしたい。というか、Sketchが好きすぎて…。
Adobe XDのとっつきやすさは非常に良いのですが、Adobeのクラウドとうまく同期してくれなかったり、挙動不審なときもしばしば…。ということで、すでに私はSketchに移行しています。
SketchとInVisionを組み合わせれば、リッチなプロトタイピングが作れますし、Sketchの動作の軽快さも良き。あとは、料金体系(半サブスク)がユーザーにとっても企業にとっても、納得できるところもポイントの高さだと思っています。
英語に抵抗がないなら、やっぱSketchだっ!
Lightroom → darktable
Lightroomの代替ソフトとしては、フリーソフトの『darktable』が良さそう。
個人的にはLightroomから離れたくない(膨大なライブラリーがある)ので、すぐにdarktableに移行するかは微妙。
ただ、darktable自体がフリーソフトなので、Lightroomと当面は平行して利用してみて、代替ソフトとなりそうだったらガッツリ移行…というのが現実的な気がします。
どうしてもっていうなら、Adobe CCの『フォトプラン』(980円/月)っていう手もあるからね〜。
Dreamweaver → Brackets
Dreamweaverの代替ソフトとしては、『Brackets』が軽快動作もあっておすすめ。まぁ、これもAdobeさんですがね。あ、でも無料で使えます。
代替ソフトとなるかどうかは、Dreamweaverをどう使っているかによると思います。単純にエディター的に使っているなら、フリーソフトの中から好きなのを選べばよい気がしますからね。
もし、IDE的に使っているなら、BracketsやAtomに拡張機能をインストールして使うのがいいかもしれません。
私はBracketsとVisual Studio Codeを使ってるよー!
Premiere Pro → DaVinci Resolve
Premiere Proの代替ソフトとしては、Blackmagic Designの『DaVinci Resolve』になりそう。
動画関係のソフトをほぼ使わないので、何とも言えない部分が大きいのが…すいません。
WindowsユーザーならDaVinci Resolve、MacユーザーならFinal Cut Pro X、という感じでそれぞれ代替すれば良きと思われ。
After Effects → DaVinci Resolve
After Effectsの代替ソフトとしては、これまた『DaVinci Resolve』になりそう。さっきと同じですね。
逆に言ってしまうと、DaVinci Resolveにすれば、Premiere ProとAfter Effectsを補完できるということになりそう。
WindowsユーザーならDaVinci Resolve、MacユーザーならMotion、そういう感じで。DaVinci Resolve自体はmacOS対応ですが、MacのGPUがAMD寄りのことを考えると、Windows向けと捉えておくほうが良さそう。
脱Adobeをする問題点
脱Adobeをする。これにも当然、リスクや問題点があるので、以下に列挙してみました。
- 納品する形式がAdobe系のもの。
- データ変換の必要がでてくる。
- 学習コストがかかる。
学習コストが——というのは別として、結局はホビーユースではない場合については、他社や納品先、そして業務によって、脱Adobeが困難な場合もある気がします。
DTPの縦書き問題や、そもそも印刷会社に納品するときにAI形式(しかもCS6とか)を指定してきたりと、業務にさまざまな人が関わる場合に関しては、脱Adobeをするのはいささか容易なことではないでしょう。言い換えれば、それくらいAdobeがデザイン系を支配しているとも言えるわけでして…。
現実的な脱Adobe化としては、PhotoshopやIllustratorだけ単体で契約しておき、タイミングをみつつ代替ソフトへ移行する。それがベターな気がします。
このへんは…人によるとしか言えないよねー。
脱Adobeをしたい理由
個人的にはAdobe Creative Cloudの製品群には、毎日お世話になっているし、料金体系に関しても冒頭で話したように、そこまで不満はありません。
ただ、それでも脱Adobeを考えている理由は、Adobe独自のクラウドストレージを使わせようとすること。
Adobe独自のクラウドストレージは同期速度も遅く、かつ私の環境ではAdobe XDのファイルの同期エラーが多発してしまっている状況。
さらに、私はクラウドストレージをDropboxに集約させたいのに、iPad版PhotoshopやXDでのAdobe CC同期を半ば強制してくるのが、私には合わなかったということがあります。
コストの計算
最後に、脱Adobeをすると幾らコストカットできるかを計算してみました。私が使う予定でないソフトは計算に入れてないので、そこは悪しからず…。
代替ソフトの価格
- Affinity Photo:6,100円(買い切り)
- Affinity Designer:6,100円(買い切り)
- Affinity Publisher:6,100円(買い切り)
- Sketch:99ドル(1年間)
- darktable:0円
- Brackets:0円
- DaVinci Resolve:0円
※2019年11月22日の価格
Adobe Creative Cloudのコンプリートプランだと、5,680円/月のサブスクリプションが発生します。年間だと…7万円くらいですね。
それらを代替ソフトに置換すると、約3万円くらい。
しかも、Affinity系は買い切りなので、1回支払えばOK。Sketchに関しても、1年間99ドルのサブスクではありますが、これはアップデートライセンスという形になるので、アップデートしなくてもよいなら毎年払う必要はありません。DaVinci Resolveについては、『DaVinci Resolve Studio 16』という有償版があり、こちらは33,980円になっています。
かなりのコストカットになりますわね。
ですな〜。
実際は額面どおりには行かないかもしれないけど、こうやって脱Adobeできるって知っておくことは重要だと思うっ!
確かに、第2・第3の選択肢があるのは知っておくと便利やね!
まとめ「Adobeと上手に付き合っていきたい…という願望」
そういうわけで、“脱Adobe”をテーマに代替ソフトを8つばかし探してみました。何だか、代替ソフトというのが失礼なくらい、高機能多機能っぷり。代替というよりは“競合”と呼ぶべきですね。
私も含めて、すぐに脱Adobeは難しいと思いますし、Adobeは価格に見合った機能を提供してくれています。あとは、規約をコロコロ変更したり…Adobe CCのクラウドを強制しなかったり……してくれると嬉しいのですがね。
Adobeと適度な距離感でお付き合い…ですな〜♪
おまけ
Affinity系は普通に良さげなんだよね〜♪
ホビーユースなら、全然アリな選択肢ですわね。
結局は、実務的に他社や他人が絡むと大変ってことやんね。
そうなりますなー。
おわり