- 大手3社のゲームコントローラーの『右ボタン』を比較した!
- 右側ボタンのアサインは三者三様だった!
- ボタン配置には“思想”が隠れている!
コントローラーのボタン学。
ゲームコントローラーの『右ボタン』は、プレイする上で大事なインターフェースのひとつ。そんな右側ボタンですが、任天堂・Sony・Microsoftで設計思想が違ってたりします。そんなお話。
コントローラーのボタンには、意味があるのです。
うむむ…!?
マニアックやねぇ。
Contents
3社ゲームコントローラー外観比較
ゲームをする上で必須なゲームコントローラー。そして、ゲームコントローラーのボタン。そんな数多あるゲームコントローラーの中から、今回はBIG3(任天堂・Sony・Microsoft)の純正コントローラーを見ていきます。
本題に入る前に、まずは各社のゲームコントローラーを刮目してほしいのですわ。
任天堂からは、Nintendo Switchで利用可能な『Nintendo Switch Proコントローラー』をピックアップ。
主題から逸れますが、このSwitchのプロコン、任天堂のコントローラーの歴史から見るとかなり“普通”な感じ。Wii時代のプロコンとは異なり、コントローラーの方向性としてはXboxチックになりました。
Sony(SIE)からは、『DUALSHOCK 4』をピックアップ。PlayStationのコントローラーは、初代プレステから一貫したデザイン思想だったりします。
Microsoftからは、『Xbox ワイヤレス コントローラー』をピックアップ。いわゆる『箱コン』です。私も含めて、箱コンが使いやすいから好きだと思っている人は多いはず。
こんな感じでおさらい完了です。
うーむ…三者三様ですな〜。
一見同じように見えて、全部デザインが少しずつ違うっていうのが面白いやんね!
三者三様な『右ボタン』の違い
ゲームコントローラーを酒の肴として永遠に語れるのですが、今回は『ボタン』に注目。しかも、ボタンといっても…右側の4つのボタン(Aボタン等)にだけ注目します。
超マニアックやねぇ。
任天堂・Sony・Microsoft、それぞれのゲームコントローラーの“右側部分”だけを比較してみます。
上のイメージ画像のご覧のとおり、
- 任天堂:A・B・X・Y
- Sony:○・×・△・□
- Microsoft:A・B・X・Y
という割り当てになっています。
やっぱり、PlayStationのコントローラーの割り当て方は目立つよねー!記号だしっ!
任天堂とMicrosoftは同じ文字を使っていても、割り当て方が違ってるやんね!
そうなのですよ。
こういう細かいところにも、各社の思想や思惑が見え隠れしてたりするわけです。でなければ、違いなんて出ないですからね。
3社の右ボタンのアサイン
任天堂
任天堂コントローラーの右側ボタン
A・B・X・Y
任天堂はスーパーファミコンから、右側4ボタン制になりました。
Aが決定でBが否定…はそうなのですが、追加されたボタンのアサインがC・Dではなく、X・Yなのには諸説あります。一説には、A・B・C・Dにするとボタンの位置関係が把握しづらいから、XとYを新設したというもの。そして、XとYには数学でいうところのX軸・Y軸の意味があるとかとか…。
なんとなく、AとBがセット・XとYがセット、というような認識ですよね。
Sony
PlayStationコントローラーの右側ボタン
○・×・△・□
PlayStationのコントローラーは、徹頭徹尾同じデザイン思想。なので、初代PlayStationからPlayStation 4まで同じコントローラーデザインです。
なぜ、アルファベットでないかというと、
- ○:Yes(欧米ではNo)
- ×:No(欧米ではYes)
- △:視点・方向
- □:紙・メニュー
の意があることが、GIZMODO JAPANの記事で書かれています。
ちなみに、海外のゲーム(洋ゲー)をすると、○と×の意味が逆になっているはず。これは、国や地域によって、この記号の意味が反対になったり変化したりするからと、SDNA(Sony Digital Network Applications, Inc.)のブログに書かれています。
そのへんの細かさは、さすがのおSonyさんですな〜。
Microsoft
Xboxコントローラーの右側ボタン
A・B・X・Y
Xboxコントローラーの右側ボタンは、任天堂と同じ方式を取っています。
任天堂のコントローラーと同じアルファベットスタイルを採用していますが、そのボタンのアサインが互い違い。狙ったかのように“真逆”な配置になっています。
ちなみに、Xboxコントローラーの右側ボタンには色がついてますが、この4色はWindowsロゴのカラーだったりするのですよ。
トーリービアーだねっ!(古い)
ボタンデザインから紐解く思想
このような三者三様なゲームコントローラーの『右ボタン』のデザイン。おそらく、何らかの思想がそれぞれにあるはず。なので、その思想について勝手ながら解釈をしてみたいと思います。
“講”釈…!?
“解”釈です!
任天堂コントローラー:アメーバ的縦書き文化
任天堂のゲームコントローラーというのは、時代によって最適な形へと変化していくものな気がする。右側ボタンのキーアサインについてもそう。そのゲームハードや時代に最適化されたアサインなのでしょう。
おそらく、右側ボタンの配置順(一番右が“B”)については、ファミリーコンピュータの配置順をそのまま踏襲したのかもしれない。そして、日本語特有の縦書き表示に倣って、A・B・X・Yのアサインを配したのではないかと考察する。
PlayStationコントローラー:アサインの明確化
PlayStationコントローラーの思想は、オフィシャルで語られている部分が多く、考察というよりかは他社との比較というニュアンスが強い。
ただ、ひとつ言えるとすれば、PlayStationコントローラーの右側ボタンには明確な意図が存在しているということ。このことが他社とは決定的に異なる部分な気がする。
任天堂やMicrosoftのABXYボタンとは異なり、Sonyの○×△□ボタンは右側のアサインを「こう使ってほしい」と提案しているようにみえる。ひょっとすると、各ゲームソフトにおけるボタンのアサインを、ある程度統一したかったのかもしれない。
Xboxコントローラー:英語圏の横書き文化
Xboxのコントローラーの右側ボタンは、任天堂のものと非常に似ている。ただ、よく見るとすべての配置があべこべ。ということは、きっと思想が任天堂とは違うのでしょう。
推測ですが、任天堂(日本)を日本語圏の縦書き文化とすれば、Microsoft(米国)は英語圏の横書き文化に倣っている気がします。つまり、Aが左でBが右なのは、左から右へと記述する英語圏の横書き文化から来ているということ。もちろん、この思想は推測ですが、そう思うとしっくり来るはず。
まとめ「コントローラーの右側ボタンは“文化”である」
ゲームコントローラーの右側ボタンだけをピックアップして、任天堂・Sony・Microsoftの3社を比較して見ていきました。
すると、三者三様なボタンの割り当て。そして、各社が右側ボタンに込めた思想がそれぞれに存在する。そんなことが少し理解できたような気がします。
各社バラバラというところが面白いところですよね。
この記事で紹介したガジェット
おまけ
任天堂コンと箱コンは微妙に配置が違うから、ユーザーとしてはちょっと混乱しそうだけどねー。
言われてみれば的な違いですからね。
任天堂と同じアサインにしたくないから、Microsoftがわざとアサインを真逆にした説とかは?
なるほど…それも一理ですね。
おわり